孫の世代の経済的可能性 (1930)
「思うに、余暇が十分にある豊かな時代が来ると考えたとき、恐怖心を抱かない国や人はないだろう。人はみな長年にわたって、懸命に努力するよう躾けられてきたのであり、楽しむようには育てられていない。特に才能があるわけではない平凡な人間にとって、暇な時間をどう使うのかは恐ろしい問題である。伝統的な社会の土地や習慣、大切なしきたりとの関係が切れていれば、なおさら恐ろしい問題になる。」
「昔に戻って、手段よりも目的を高く評価し、効用より善を選ぶようになる。一時間を、一日を、高潔に有意義に過ごす方法を教えてくれる人、物事を直接に楽しめる陽気な人、労せず紡がざる野の百合を、尊敬するようになる。」
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